ホームページの更新を自分でできない理由|ホテル・不動産サイトを社内で回す仕組みのつくり方
ホームページを自分で更新できない原因の多くは、担当者のスキル不足ではなく、サイトの「作り」と「更新のルール」にあります。お知らせを1行足すだけで制作会社に依頼し、数日待つ。ホテルや不動産の会社では、そんな状態が当たり前になっていることがあります。
管理画面はあるけれど操作が難しい、触って表示が崩れたら怖い、そもそもログインの方法が分からない。年末年始の営業時間や新しい宿泊プラン、物件情報のように、早く載せたい情報ほど後回しになり、結局「いつもの会社に頼むのが一番安心」という状態が続いてしまいます。
最近は、この前提が変わり始めています。AIに「お知らせを追加して」「営業時間を変えて」と普段の言葉で頼むと、更新の下書きまでを済ませてくれる仕組みが実際に使えるようになりました。
ただし、AIを使うこと自体は誰にでもできても、会社のホームページを安心して任せ続けるには、AIが触ってよい範囲や公開前の確認といった「AIの手綱」を握る仕組みが欠かせません。
本記事では、ホームページを自分で更新できない理由と、社内で更新を回すための3つの方法、AIに更新を任せるときに決めておくこと、依頼先の選び方を解説します。
ホームページを自分で更新できない会社によくある状況
まずは、自社のホームページの状況を次の項目で確かめてみてください。
- ホームページを触れるのが、社内で1人だけ
- 管理画面のログイン情報がどこにあるか分からない
- 文字を直しただけで表示が崩れそうで、触るのが怖い
- 小さな修正のたびに制作会社に依頼し、数日待っている
- 空室状況・物件情報・料金が、実際より古いままになっている
- お知らせの更新が止まり、最終更新が半年以上前になっている
こうした状況は、担当者の努力不足で起きているわけではありません。多くの場合、次のような原因があります。
作った会社にしか分からない作りになっている
ホームページの制作時に「更新するのは制作会社」という前提で作られていると、文章の一部を直すだけでも、ホームページのプログラム(HTML)を直接書き換える必要があります。社内の人が触れる場所がそもそも用意されていないのです。
管理画面が、現場の人向けになっていない
WordPressなどのCMS(ホームページを更新するための管理画面)が入っていても、設定項目が多く、どこを直せばどのページが変わるのかが分かりにくいことがあります。たまにしか触らない人にとっては、毎回が「初めての操作」になってしまいます。
更新のルールと担当が決まっていない
誰が、何を、いつ更新し、公開前に誰が確認するのか。この決まりが無いと、「誰かがやるだろう」と更新が止まりがちです。ホテルの料金や不動産の物件情報のように、古いままだと問い合わせやクレームにつながる情報ほど、ルールが重要になります。
ホームページを自分で更新する方法は3つ
ホームページを社内で更新できるようにする方法は、大きく分けて3つあります。どれが正解ということはなく、会社の状況によって向き不向きがあります。
| 方法 | 内容 | 向いている会社 |
|---|---|---|
| 今の管理画面の使い方を覚える | マニュアルを作り、担当者が操作を覚える | 更新の頻度が高く、担当者を固定できる |
| 更新しやすいCMSに作り替える | 現場の人が迷わない管理画面に作り直す | サイトのリニューアルを検討している |
| AIと会話して更新する仕組みを入れる | 「〇〇を変えて」と頼むと、AIが更新の下書きを作る | 担当者が忙しい、操作を覚える時間が無い |
1つめは最も手軽ですが、担当者が異動・退職すると元に戻ってしまう弱さがあります。2つめは根本的な解決になりますが、作り直しの期間がかかります。CMSの選び方については、ヘッドレスCMSとWordPressの比較の記事で詳しく紹介しています。
3つめが、ここ1〜2年で現実的になった新しい選択肢です。次の章で詳しく見ていきます。
AIと会話してホームページを更新する仕組みとは
AIと会話して更新する仕組みでは、担当者は管理画面の操作を覚える必要がありません。チャットで「トップページのお知らせに、12月30日から1月3日まで休業と追加して」と頼むと、AIがサイトの中身を確認し、更新の下書きを作ります。担当者は内容を確認して、問題がなければ公開するだけです。
これまでの流れと比べると、次のように変わります。
- 更新内容をまとめる
- 制作会社に依頼
- 見積もり・日程調整
- 作業
- 確認
- 公開
- AIに頼む
- AIが下書きを作る
- 担当者が確認
- 公開
ワンエイティでも、AIと会話しながらお知らせの追加やサイト情報の変更ができる「+AI mode」で、こうした更新の仕組みづくりを支援しています。
ホテルなら休業日やキャンペーンのお知らせ、不動産なら物件情報や営業時間の変更といった、頻度は高いけれど中身は決まっている更新ほど効果が出やすくなります。
一方で、サイト全体のデザインの作り直しや、新しいページ・LP(広告の受け皿になる1枚のページ)の制作は、担当者がAIと会話するだけで済む作業ではありません。とはいえ、こうした制作にAIが使えないわけではありません。
ワンエイティでは、デザインやLPの制作でも、デザイナーやディレクターが方向性と仕上がりの基準を決めたうえで作業の多くをAIに任せ、制作を速める取り組みを進めています。
日々の決まった更新は、社内の担当者がAIと会話して進める。デザインの作り直しやLPのような大きな制作は、制作のプロがAIを使って進める。どちらの場合も、何を載せるか、どこへ向かうかを決めるのは人です。更新の大きさによって「誰がAIを動かすか」を分けて考えるのが現実的です。
AIにホームページ更新を任せるときに決めておく3つのこと
「AIが勝手に変なことを書いて公開したら」という不安は、もっともです。AIは間違えることがあります。だからこそ、間違えても困らない仕組みを最初に作っておくことが大切です。
馬に乗るとき、馬の力をそのまま使いながら、行き先と速さは手綱で人が決めます。AIも同じで、AIの速さを生かしながら、触ってよい範囲や公開のタイミングを人が決める仕組み(ハーネス)を用意します。具体的には、次の3つです。
1. セキュリティ:AIが触れる範囲を決める
AIが更新できるのは、お知らせや営業時間など決まった場所だけに絞ります。予約システムや顧客情報、サーバーの設定には触れられないようにしておけば、思わぬところが変わるのを防げます。
大切なのは、この「触ってよい範囲」を担当者が毎回AIに指示するのではなく、最初から仕組みとして決めておくことです。+AI modeでは、サイトの構成とセキュリティを理解した設計側が、導入のときにAIが触れる範囲をあらかじめ設定します。担当者は範囲を気にせず、普段の言葉で頼むだけで済みます。
2. コスト:何がどれだけ減るかを先に確かめる
更新のたびに発生していた依頼の手間や待ち時間は減りますが、仕組みそのものを維持する費用はかかります。月に何回、どんな更新をしているのかを洗い出し、仕組みを入れる価値があるかを事前に確かめておくことが大切です。
3. 運用:公開前に人が確認し、記録を残す
AIが作るのは「下書き」までにして、公開ボタンは人が押す。誰が、いつ、何を変えたかを記録し、問題があればすぐ元に戻せるようにしておく。この流れがあれば、AIが間違えても公開前に止められます。
ホームページ更新の仕組みを任せる依頼先の選び方
AIでホームページを更新するツールは、今後ますます増えていくでしょう。ただ、ツールを入れただけでは、上の3つの仕組みまでは整いません。任せる先を選ぶときは、次の4つを満たしているかを確認するのがおすすめです。
- 助言で終わらず、自分たちで作れる
今のサイトにつなぐ作業や、必要な改修まで自社で手がけられるか。 - 何がどれだけ減るかを、作る前に示してくれる
依頼の手間、待ち時間、外注費のどこが減るのかを、導入前に説明できるか。 - セキュリティ・コスト・運用の土台まで設計に入れている
AIが触れる範囲、公開前の確認、記録と復元まで考えているか。 - 現場に根づくまで伴走してくれる
導入して終わりではなく、使い方の定着や改善まで付き合ってくれるか。
ワンエイティは、ホテル・不動産をはじめとした業界のホームページ制作とデジタルマーケティングに携わってきました。サイトを作るだけでなく、AIで更新する仕組みの設計から、現場で使い続けられるまでの運用までを、ひとつのチームで支援しています。
よくある質問
今のホームページのままでも、自分で更新できるようになりますか?
サイトの作りによっては、作り直さずに今のサイトにAIで更新する仕組みをつなげられる可能性があります。古い仕組みで動いている場合は、更新しやすいCMSへの移行もあわせて検討します。どちらがよいかは、サイトの状況を確認したうえでご提案します。
AIが間違った内容を公開してしまうことはありませんか?
AIが作るのは更新の下書きまでにして、公開前に必ず人が確認する流れにします。AIが触れる範囲もあらかじめ決めておき、操作の記録から元の状態に戻せるようにしておくことで、間違いが公開されるのを防ぎます。
WordPress以外のサイトでも対応できますか?
対応できる可能性があります。WordPressなどのCMSにつなぐ方法のほか、サーバーに安全な通信(SSH)でつないでサイトの情報を取得し、AIと会話しながら修正する方法もあります。どの方法が使えるかはサイトの作りによって変わるため、今のサイトの状況を伺ったうえでお伝えします。
更新作業は誰が担当すればよいですか?
操作を覚える必要がないため、パソコンに詳しくない方でも担当できます。ただし、公開前に内容を確認する人と、どの情報を載せるかを決める人は社内で決めておくことをおすすめします。
ホームページは「頼んで待つもの」から「社内で回すもの」へ
ホームページを自分で更新できる仕組みが整うと、次のような変化が期待できます。
- お知らせや営業時間の変更を、その日のうちに反映できる
- 制作会社への小さな依頼と待ち時間が減る
- 空室・物件・料金などの情報を、いつも新しく保てる
- 担当者が変わっても、更新が止まらない
AIは更新を速くしてくれますが、手綱を握る仕組みがあってこそ、会社のホームページを安心して任せ続けられます。まずは「月にどんな更新をしているか」を書き出すところから始めてみてください。
こんな課題があれば、ご相談ください
- 小さな修正のたびに制作会社に頼み、待っている
- ホームページを触れる人が社内に1人しかいない
- 空室・物件・料金の情報が古いままになりがち
- AIで更新できるなら試してみたいが、安全か不安
- サイトを作り直すべきか、今のままでよいか迷っている
ワンエイティでは、今のサイトの状況と更新の頻度を伺ったうえで、AIで更新する仕組みづくりやCMSの見直しなど、社内で更新を回すための進め方をご提案します。
「何から始めればいいか分からない」という段階でも、お気軽にご相談ください。