Google ホテル広告(ホテルキャンペーン)とは?掲載のメリットや運用方法を解説!

Google ホテル広告(Google Hotel Ads)とは、Google検索やマップ上に宿泊施設の情報を掲載し、直接予約へとつなげる広告手法です。
この記事では、Google ホテル広告の掲載費用やメリット、成果を出すポイント、無料リスティングとの違いなどを詳しく解説します。
集客や売上向上を図りたいホテル関係者やマーケティング担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

Googleホテル広告(Google Hotel Ads)とは?

Google ホテル広告は、宿泊施設がGoogle検索やGoogleマップ上に自社のホテル情報を掲載し、ユーザーを公式予約ページへ直接誘導できる広告サービスです。
GoogleビジネスプロフィールやGoogle Hotel Centerアカウントの情報を活用し、ターゲットユーザーへの効果的な訴求と詳細なパフォーマンス分析ができます。
また、ユーザーにとっても、検索結果からすぐに公式サイトへアクセスし、そのまま予約手続きに進めるなど利便性の高い導線が提供されます。OTA(オンライン旅行代理店)に頼らず、自社集客を強化したい宿泊施設にとって、有効な手段のひとつといえるでしょう。

Google ホテル広告が表示される場所

Google ホテル広告は、主にGoogle検索結果ページとGoogleマップの2つのプラットフォームに表示されます。

【Google検索結果ページ一例(スマートフォン表示)】※「京都 ホテル」で検索した場合

Google検索結果の表示例

【Googleマップ一例(スマートフォン表示)】※「京都 ホテル」で検索した場合

 Googleマップのホテル広告表示例
※画像は2025年5月時点のGoogle検索結果画面をもとにしたスクリーンショットです(出典:Google)

Google検索結果ページとGoogleマップは、ユーザーが宿泊先を探す際に重要な接点となる場所です。
Googleホテル広告は、これらの検索結果や地図情報と連動して、宿泊施設の情報を広告として表示します。検索結果では上部や下部、地図では施設情報の横などに表示され、地理的な条件から宿を探すユーザーにも自然にアプローチできます。また、スマートフォンでは操作性を重視したシンプルなレイアウトに、PCでは価格比較や地図連動に優れた表示形式が採用されています。

Google ホテル広告とGoogleリスティング広告の違い 

Google広告には、ホテル広告以外にも複数の種類があります。その中で最も一般的なのがGoogleリスティング広告です。
目的に応じたGoogle広告を活用することで、自社のサービスに関心のあるユーザー層を効率よく集客することができます。

<Google ホテル広告の特長>

  • 宿泊施設事業者専用の広告
  • 無料枠と有料枠がある
  • Google検索やGoogleマップ上でホテルの情報(写真・料金・設備・ホテルの予約ページにリンク)を表示できる
  • 検索結果に空室情報、予約日による金額、画像やレビューなどが表示される
  • 無料枠の場合はユーザーが頻繁に選択するもの(情報が充実、価格が安いなど)が表示されやすい
  • 有料枠には「スポンサー」表示がされる。

<Googleリスティング広告の特長>

  • 基本的にどの事業者も利用できる広告
  • クリックされると課金される
  • 検索キーワードや広告文やリンク先は出稿主が指定
  • リンクを踏んで自社ページに行かないと詳細はわからない
  • 広告ランク(品質スコア、入札単価、表示オプション等その他の要素)に基づいて表示順位が決まる

Google ホテル広告の掲載費用(入札費用)

Google ホテル広告には、無料で掲載できる枠と費用が発生する有料掲載枠があります。
有料掲載枠には、複数の課金方法が用意されています。ここでは、それぞれの特徴を詳しく解説します。

【無料掲載枠】

Google ホテル広告には、2021年に導入された無料掲載枠が存在します。
「Free booking links(無料予約リンク)」と呼ばれ、広告費をかけずに宿泊施設の情報をGoogle上に掲載可能です。掲載順位は価格の競争力やクリック数など過去の実績をもとにし、Google独自のアルゴリズムによって決定されているといわれています。
ただし、有料広告に比べて表示位置が下部に限られるなど、露出面では不利になる傾向があるでしょう。そのため、無料枠だけでなく、有料広告との併用による戦略的な運用がおすすめです。

【有料掲載枠】

Google ホテル広告の有料掲載枠は、クリック課金制が採用されています。
課金方法は3種類あり、目的や戦略に応じて選択が可能です。それぞれの特徴を理解し、自社の予約導線や費用対効果をふまえた設定をしましょう。

クリック課金の種類と概要

・個別クリック単価|旅行者が広告をクリックしたときに支払う固定額を指定する
・割合クリック単価|旅行者が広告をクリックしたときに支払う金額を、1泊の料金の割合として指定する
・拡張クリック単価|クリック単価または割合クリック単価に基づく入札との併用

Google ホテル広告のクリック課金では、広告がクリックされるたびに費用が発生します。
しかし、あらかじめ予算の上限を決められるため、無理のない運用が可能です。どの課金方式を選ぶかは、広告の目的や予算に応じて慎重に判断しましょう。また、運用後はパフォーマンスを確認しながら費用設定を適切に調整することが大切です。

Googleホテル広告の4つのメリット

Google ホテル広告には、どのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、Google ホテル広告を利用することで得られる4つの主なメリットを紹介します。

直接予約を増やせる

Google ホテル広告を使うことで、自社サイトへの直接予約を増やすことができます。また、オンライン旅行代理店(OTA)を経由しないため、高額な手数料を抑えることが可能です。
直接予約では顧客情報を自社で把握できるため、より個別性の高いサービス提供につなげられます。こうした取り組みによって満足した顧客による口コミが増え、リピーターや新規顧客の獲得がしやすくなるでしょう。
集客力を高めながら収益性も向上させたい宿泊施設にとって、有効な手段といえます。

ブランド認知度が向上する

Google ホテル広告は、宿泊施設の名前や魅力など自社ブランドを多くの人に知ってもらうために効果的な手段です。検索結果やGoogleマップに繰り返し表示されるため、旅行先を探している潜在的なユーザーの目にも自然と触れる機会が増えます。
こうした積み重ねがブランドへの信頼感を生み、他の施設との差別化につながるでしょう。そのため、比較検討の場面でも優先して選ばれる可能性が高まります。Google ホテル広告は、集客だけでなく、ブランド価値の向上にも役立つ取り組みといえるでしょう。

効果的なターゲティングができる

Google ホテル広告は、精度の高いターゲティングができる点も大きな強みです。地域やデバイス、検索履歴などをもとに、狙いたい層に絞って広告を届けられます。
たとえば、特定のエリアやイベント期間中に宿を探している人に向けて配信することも可能です。無駄な広告費を抑えながら、予約の可能性が高いユーザーへ効率よくアプローチできます。
スマートフォンにも最適化されており、モバイル環境でも予約完了までスムーズな誘導が可能です。その結果、予約率やエンゲージメントの向上が期待できます。

詳細なパフォーマンス分析ができる

Google ホテル広告では、広告効果を詳細に分析できる点も大きなメリットです。クリック率やコンバージョン率など、さまざまな指標をリアルタイムで確認できるため、キャンペーンの成果を正確に把握できます。
数値に基づいた判断ができることで、広告戦略を柔軟に調整しやすくなります。加えて、得られたデータをもとに予算配分を見直すことで、費用対効果の向上も期待できるでしょう。

こうした仕組みにより、迅速かつ効果的な意思決定が可能になります。

 

Googleホテル広告へ出稿の4ステップ

実際にGoogle ホテル広告を始めるには、どのような手順が必要なのでしょうか。こでは、出稿までの基本的な4つのステップをわかりやすく解説します。

1.Google広告アカウントの作成

Google ホテル広告を始めるには、まずGoogle広告のアカウントを作成しましょう。作成時には、下記のような基本情報を入力します。
・ビジネス名
・自社サイトのURL
・支払い方法
さらに、キャンペーンの目標や広告予算を設定しましょう。あわせてコンバージョン測定の設定も行い、予約や問い合わせといったユーザーの行動を把握できるようにしておくことが大切です。
これらの準備を整えることで、広告の効果を具体的に確認しながら運用できます。

2.Google ビジネスプロフィールの作成

Google ホテル広告を始めるためには、Googleビジネスプロフィールの作成が必要です。
Googleビジネスプロフィールを登録することで、宿泊施設の情報がGoogle検索やGoogleマップに表示され、潜在的な顧客に直接アプローチできます。
作成の際は、下記のような基本情報を正確に入力することが重要です。
・施設名
・住所
・電話番号
・ウェブサイト
さらに、魅力が伝わる写真や施設の特徴、宿泊者からのレビューを掲載することで、信頼性と訴求力が高まるでしょう。

3.Google Hotel Centerアカウントの作成

続いて、Google Hotel Centerアカウントの作成を行いましょう。
Hotel Centerは、宿泊施設の 料金・空室在庫をGoogleに提供するための管理画面 です。予約エンジンやPMSなどと連携することで最新の宿泊料金や在庫状況をGoogle上に反映できます。
また、Hotel Centerに登録する施設情報は、Googleビジネスプロフィールと整合性が取れていること が前提です。住所や電話番号などの基本情報はGoogleビジネスプロフィールが基準となり、両者が一致していない場合は広告配信や掲載承認に影響する可能性があります。

登録時は下記のような項目を設定します。
・施設名
・住所(Googleビジネスプロフィールと一致していることが重要)
・ジオコーディング情報
・電話番号
・公式サイトのURL
・料金・在庫フィードの連携設定

このように、Hotel Centerは「施設情報の正確性」と「料金・在庫データの提供」を担い、Googleホテル広告の基盤となる役割を果たしています。

4.Googleホテル広告キャンペーンの作成

各種のアカウントの作成が完了したら、最後に広告キャンペーンの作成をしましょう。Google広告の管理画面で[キャンペーン]アイコンをクリックし、設定を進めます。設定時は、リンク済みのHotel Centerアカウントを選び、下記の情報を入力します。
・キャンペーン名
・入札方法
・予算
・配信エリア
・対応デバイス
複数のホテルをまとめて作成し、施設ごとにグループを分けて配信条件を調整することも可能です。これらの設定が完了すれば、キャンペーンが作成され、広告配信がスタートします。

Googleホテル広告で成果を出すためのポイント

Google ホテル広告を出稿しても、思うように成果が出ないことがあるかもしれません。ここでは、広告効果を高めるために押さえておきたいポイントを紹介します。

戦略的な広告運用の設計を行う

Google ホテル広告で成果を出すためには、広告設計の段階から戦略的に進めることが重要です。
旅行者の属性や検索行動を分析し、目的や検索のタイミングに応じてターゲティングを最適化することで、狙ったユーザーへの確実なアプローチができます。さらに、ホテルの魅力を直感的に伝える写真や印象に残るキャッチコピーを活用すれば、クリック率や予約率の向上が期待できるでしょう。
配信後は、表示回数やコンバージョンなどのデータを継続的に分析し、広告内容や設定を柔軟に見直していくことが成果につながります。

ユーザー体験の最適化を図る

広告からランディングページに訪れたユーザーを確実に予約へ導くには、ページ内の情報設計が重要です。
ホテルの基本情報は、過不足なく整理し、視認性の高いレイアウトで掲載しましょう。現在はスマートフォンからのアクセスが主流のため、操作性や表示速度にも配慮するなど、モバイル対応も欠かせません。
また、実際に宿泊したゲストの声を掲載することで、利用者目線の信頼感を伝えることができます。リアルな口コミは、検討中のユーザーにとって安心材料となり、予約を後押しする要素となります。

信頼性と継続性の確保をする

Google ホテル広告で継続的な成果を出すには、信頼性と継続性を意識した運用が欠かせません。
単に広告を出稿するだけでなく、最新の施設情報をGoogleに正確に提供し続けることが重要です。施設名、住所、料金、空室状況などを常に最新の状態に保つことで、ユーザーにとって使いやすいページとなり、表示順位やクリック率に良い影響を与えます。
また、Googleのポリシーやガイドラインを守ることも重要です。ルールに沿った対応を徹底することで、アカウント停止などのリスクを回避し、長期的に安定した集客体制を築くことができます。

Googleホテル広告には運用代行という選択肢も

Google ホテル広告の運用に不安がある場合は、専門の代行サービスを利用するという選択肢もあります。
日々の業務が忙しく、広告に十分な時間や人手を割けないホテルオーナーにとって、運用や分析を自社で完結させるのは簡単ではありません。そんなときは、Googleと提携するホテル広告パートナーや、広告運用に強い代行会社に依頼することで、より効率的な管理が可能になるでしょう。これらの企業はGoogle広告の専門知識を持ち、ホテル業界に特化したノウハウを活かして、成果の出るキャンペーン設計をサポートしてくれます。

公式パートナーでなくとも、信頼できる代行会社は多く存在しており、継続的な改善や広告パフォーマンスの向上にもつながるでしょう。

Google ホテル広告を運用して、安定した集客を手に入れよう

Google ホテル広告は、直接予約の増加とブランド認知の向上を同時に狙える、効果的な集客手段です。出稿の流れや運用のコツを押さえ、ユーザーにとって見やすく使いやすい環境を整えることで、安定した集客につながります。もし自社だけでの対応に不安がある場合は、運用代行の活用も検討してみませんか。

ワンエイティは、メディアの仕入れや広告運用に長く携わってきた経験を活かし、企業の課題に合わせた広告戦略を支援しています。Google PartnerやLINEヤフーからの認定を受けた確かな実績があり、安心してお任せいただけます。Google ホテル広告の運用に不安がある方や、成果を高めたいと考えている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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